食事について

① ご飯の量はいつも測ってないので大体で記入してます。食べる時に量を測った方がいいのですか?

毎日測らなくても良いです。1度測ると、大体このくらい入れれば〇〇gという風に、目分量でもわかると思います。

② 自主練習はしてますが体力が落ちないか、心配してます。進路の事もあるので、少し不安のようです。計算してでたご飯の量?がよくわからず、一応入力しました。大丈夫でしょうか?

大体 320g〜360g(オフトレーニング〜通常練習)が計算して出たご飯の量になります。比べてみると、いつも食べているご飯の量が少し少ないかな?という印象です。体重測定しながら、量を増減してみてください。計算方法が少しややこしくて、すみません。こういう方法もあると知ってもらえるだけでも、ありがたいです。

③ ご飯の量は大丈夫でしょうか?

大体 240g〜270g(オフトレーニング〜通常練習)が計算して出たご飯の量になります。比べてみると、いつも食べているご飯の量はちょうど摂れているかな?ということろでした。今、自粛期間でハードなトレーニングをしているわけではないですが、成長は続いています。ぜひ、体重測定で痩せてないか確認し、痩せていないようならご飯の量も現状維持で。痩せているようなら、少し増やしてみてください。

①~③の補足説明
食べる量を計っていただいたのは、現状を知るためです。毎日、なんとなくご飯を食べるよりも、「今どのくらい食べていて」「本当はこのくらい食べないといけない」とわかると、必然的に目標が立ちます。では、この目標をどうやって達成しようか、どのくらいの期間で達成しようか。これをぜひ保護者のみなさんも一緒に手伝ってあげてください。多分、ご飯茶碗はいつも同じものを使っていると思います。一度測るだけでも、「大体このくらい入れれば○○g」というのがわかると思いますので、毎日測らなくてもいいと思います。ご飯をついであげている場合は、選手についでもらうのもいいかもしれません。そうすると、「自分がついだのだから全部食べなきゃ」という気持ちが生まれます。また、遠征や外食に行くときなどに、いつも食べる量というのが習慣づいていると、「多い?少ない?」というのが感覚で身についていきます。
また、計算して出してもらった、1日に必要なエネルギー量は生きていくため、成長のためには必要最低限のエネルギー量になっています。そのうち、ご飯からエネルギーをとってもらうために、ご飯の量を計算してもらいました。もし、計算した量より、今食べているご飯の量が少ないのであれば、まずはその量を毎食食べられるように食トレしてみてください。また、すでに食べれている場合は、その分を継続、または増やすことにチャレンジしてみてもいいと思います。成長するにつれ、必要なエネルギー量は増えていきます。体重を測りながら、様子を見てください。
計算方法が、難しかった方もいるかもしれません。こういう方法もあるんだと知ってもらえるだけでも、ありがたいです。

④ 大きくなってもらうために、しっかり食べさせてますが、あまり食べると走れなくなると、本人はいっています。調節がむずかしいです。

食事とトレーニングの時間を調整できるよう、選手と計画を立ててみましょう。

④ の補足説明
例えば、どんなものをどのくらい食べて、何時間後に練習したら走れなくなるのでしょうか?ぜひ、選手の話を聞いて問題点を見つけてみてください。食べてすぐに運動している場合、極力食後2時間以上はあけて運動するようにしましょう。食後1時間内に運動をすると食べたものがしっかり消化・吸収されず胃に溜まっている状態です。消化するために全身の血液も胃に集まっています。その時に運動すると、消化が悪く、横っ腹が痛くなるのもそのためです。また、食べてすぐは、血糖が低い状態になります。そのままで運動をすると心臓に負担をかけ、あまり良くないです。
また、脂っこいものを食べたり、量を食べすぎた場合は、3時間くらいあけた方がいいかもしれません。
まずは、食事とトレーニングの時間を調整できるよう、選手と計画を立ててみましょう。
食べたいものを優先して、トレーニングの時間をずらすのか、トレーニングを優先して、食べるものや時間を調整するなど考えてみましょう。
次に、食べる量を本人に選ばせてあげましょう。例えば、2択にしてみる。「こっちのご飯だと〇〇g だけど、こっちは〇〇g で必要な量入っているよ。どっち食べる?」「トレーニングの前の昼ごはんは、唐揚げと鳥の照り焼きどっちがいい?」という風に。そうすると、自分の選択で食べるので責任が自分にきます。そうなると、多少きつくても本人も努力したり、ダメな理由を考え改善する方向に促すのもありではないでしょうか?
もし、食べた後吐いている、下痢をしている、食べるのを極度に拒むようなら、量を減らしてあげてください。吐いたり、下痢をすると食べたものから栄養も取れない上に、出すことでたくさんのエネルギーや栄養素を失い逆効果です。精神的にもダメージを受けます。また、食べることは楽しいことです。「食べたくない」と思うほどの無理強いは避けましょう。ただ、どんな状況であれ、出されたものをしっかり食べてトレーニングができる選手は強い選手だと思います。

⑤ 身長が〇〇cm なのですが、あとどのくらい体重を、増やせば良いですか?

成長曲線を参考にしてみると、身長が平均よりも少し上なので、もう少し体重があっても良いのかな?と思いました。ただ、体重は−2SD 以下でなければ問題ないかな?と思います。

⑤ の補足説明
身長に対して何キロがいいとは、一概に言えませんが、大体このくらいであれば問題ないという指標はあります。参考資料として、成長曲線を確認してみてください。同年代の平均身長や、平均体重が分かります。大体、この線に沿って成長しているのなら問題ありません。身長は平均なのに、体重は平均以下の場合、少し痩せ気味かもしれませんね!体重は−2SD 以下ではなければ、問題ないです。あくまで参考にしてみてください。
決して、この体重にしなければならないという数字ではないです。もし、成長が止まっているのならば、BMI で標準体重を求めることもできます。標準体重=身長(m)×身長(m)×22(標準 BMI)

⑥運動量が減りあまりお腹が空かないみたい

お腹があまり減らないようなら、無理に食べる必要はありません。体重測定をし、減っていないかのチェックをお願いします。減っているようであれば、少し頑張って食べる必要があります。なぜならば、成長する分の栄養が食べ物から取れない分、体を分解してエネルギーを作っている可能性があるからです。

⑦運動量が減った為か、ご飯の量も減った様に感じます。

大体 280g〜320g(オフトレーニング〜通常練習)が計算して出たご飯の量になり、いつも食べているご飯の量が確かに少ないと思いました。また、体重も前回測定した頃より、今回のアンケートで送った分を比べると、約4キロほど減っています。成長期の体重減少は、食事の量が足りず、カラダを分解してエネルギーを作るなど、成長を邪魔している可能性があります。運動量は少なくとも、成長し続けているのだと、ポジティブに捉え、少しでも食べる努力をしてみてください。

⑥、⑦の補足説明
お腹が減らないようなら、無理に食べる必要はないです。しかし、今の時期というのは、カラダが大きく成長する最後の時期です。極力体重をチェックして、体重が減っていないかチェックしてください。また、ご飯を食べる時間はどうでしょうか?今までは、学校や給食、トレーニングなどがあり、ある程度決まった時間に食事をしていたと思います。自粛期間になり、遅くまで起きて、朝起きれずに、遅い時間にご飯を食べたりしていませんか?食事の間隔があまりにも短いと、食欲がわかず1回の食事量が減ってしまいます。また、間食(スナック菓子や清涼飲料水、甘いお菓子)などを食べすぎて、ご飯があまり食べられないということはありませんか?このようなことがあると、1日に必要なエネルギーや栄養素がしっかり取れていないかもしれません。子供たちは、生活のため、成長のため、運動するための多くのエネルギーや栄養素が必要で、大人の私たちと変わらないくらい食べる必要がある子もいます。個人差もありますので、ぜひこの機会に体重をチェックする習慣と、生活習慣をもう一度見直すことをしてみてください。また、間食を食べることは、食事では取りきれないエネルギーや栄養素をとるチャンスです。食べるものをおにぎりやパン(惣菜パンなど)にしたり、お菓子も食べすぎないように気を付けましょう。また、今の時期に食トレをして胃袋を大きくすることも、周りと差がつくチャンスかもしれません。胃袋を大きくすることで、練習がきつい時でも、夏の暑くてバテている時でも、しっかり食べることができる強い選手になります。

⑧食べる量は増えましたが、体重は増えません。

食べているのに、体重が増えないという事は、単純に摂取エネルギーよりも消費エネルギーの方が大きいという事になります。なので、体重を増やすのなら、今よりもさらに食べる量を増やす(高カロリーなものを食べる)、または、できるだけ動かないようにするのどちらかです。

⑨すごく食べるのですが、体つきがなかなかガッチリしません。

食べても食べても、ガッチリした体型にならないのは、身長が伸びるために使われているのだとポジティブに捉えましょう。成長期の時期は、骨や臓器など縦に成長する分に、多く栄養素が使われます。

⑧、⑨の補足説明
食べているのに、体重が増えないということは、単純に摂取エネルギーよりも消費エネルギーのほうが大きいということになります。なので、今よりもさらに食べる量を増やす(高カロリーなものを食べる)または、できるだけ動かないようにする、のどちらかになります。
今、トレーニングも休みになり前ほど動いていないと思います。なので、それでも体重が増えないということは、思った以上に食事の量が足りていない可能性があります。
1日に必要なエネルギー量は、前回送った資料で計算をしたと思います。その数字は、あくまで必要最低限です。なので、まずは欠食をしないことが大切です。1回で食べられる量には、限度があります。食事の回数が少なくなればなるほど、1日に必要なエネルギーや栄養素を取るチャンスが少なくなるので気を付けましょう。また、1日の食事を5〜6食に増やしてみるのはどうでしょうか?(私も、高校生の時に実践していました。朝食、朝練後、昼食、練習前、夕食というように…)例えばですが、朝昼夕の食事とは別に、おやつの時間もおにぎりや、惣菜パン、果物、ヨーグルトなどを利用して、足りないエネルギーや栄養素を補うことができます。スナック菓子や清涼飲料水、ファストフードなどは、砂糖がたくさん入っていたり、体によくない油がたくさん含まれていたり、成長を邪魔する恐れがあります。食べ過ぎには気を付けましょう。
また、中学生から高校生の成長期の時期は、身長が伸びる最後の時期になります。この時期が過ぎれば、今後身長が伸びることはありません。身長が伸びるということは、食べて吸収された栄養素は、骨や臓器にたくさん使われ、縦に成長する時期だと言えます。食べても食べても、ガッチリした体型にならないのは、身長が伸びるために使われているのだなとポジティブに捉えましょう。筋肉は、成長が止まってからつけることをお勧めします。(ある程度の筋肉は必要ですが、日頃のトレーニングでついているはずです)高校生になれば、今よりハードなトレーニングになるので自然に筋肉がつき、ガッチリした体型になるでしょう。体型も人それぞれです。人と比べて、自分は…と焦る必要はありません。成長のペースに合わせて食事をとっていきましょう。

⑩食べやすい野菜料理を教えてください

食べやすいという事は、苦手な野菜があるのでしょうか?その場合、どうして苦手なのか選手に聞いてみるのもいいと思います。(味、見た目、食感など…)その、苦手な部分を隠せる調理の工夫をすると、自然と食べやすくなるかもです。
・子供が好きな料理に混ぜてみる。ハンバーグやコロッケ、餃子の中に、小さく切って混ぜ込む。(ピーマンの肉詰めやロールキャベツのように、野菜が主張しないほうが、気づかずに食べてくれる?)
・カレーやシチューに忍ばせる(王道の玉ねぎ、にんじん、ジャガイモだけでなく、南瓜やなす、パプリカ、ブロッコリー、ほうれん草など…)
・炒飯や炊き込みご飯、おにぎりなどに混ぜ込む。
・麺料理(焼きそば、パスタ、ちゃんぽんなど)の具材に。
・野菜がメインの場合、子供が好きな味付けにする(カレー味、照り焼き味、ケチャップ味、マヨネーズ味など)
・野菜を肉で巻く(豚バラ巻き、ベーコン巻き)
・スープにたくさん入れる(具沢山豚汁、具沢山コンソメスープ、ペーストにしてポタージュスープなど(かぼちゃやジャガイモ、ほうれん草で))
・野菜ジュースや、スムージーを活用してみる

⑪身体を作るための献立を考えるのに悩むバランス、栄養や組み合わせ等。元々料理が苦手です。

バランスに関しては、バランスランチョンマットを参考に、まずは6つの皿(主食・主菜・副菜・副菜2・果物・乳製品)をそろえる食事をしてみましょう。
常に毎食完璧を目指すのではなくて、1日の中でトータルして考えると続きやすいです。例えば、不足しがちなのはビタミンやミネラル類です。なので、毎朝フルーツを食べる、毎食牛乳を飲む、スープは野菜をたくさん入れたものを作るみたいな目標を立ててはどうでしょうか?
また、現代の子たちは魚を食べる量が少ないと言われています。魚は、良質なタンパク質や、骨を作るカルシウムやビタミン D が豊富に含まれています。また、青魚に含まれる DHA は集中力を高める働きがあります。魚料理はめんどくさいイメージがありますが、サバ缶詰やツナ、鮭フレーク、魚肉ソーセージ、ちりめんじゃこなど、簡単なものから1日1食は取り入れてみてください。
また、今の時期ですと免疫力を高める食材も取り入れてほしいと思います。たとえば、発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチなど・・・)を毎朝取り入れる。ビタミン ACE:ビタミン A(レバー、うなぎ、にんじん、ほうれん草など)、ビタミン C(パプリカ、ブロッコリー、キウイ、オレンジ、かぼちゃなど)、ビタミン E(ナッツ類、植物油(ヒマワリ油)、うなぎ、モロヘイヤ、パプリカ)の食材を意識して取り入れる、などです。
他に、5色の色みを揃えてみてもいろんな栄養素が取れます。ぜひ色合いも意識してみてください。
例えば朝ごはんで、白(ご飯)、赤(ミネストローネ、ウインナー)、黄(目玉焼き)、緑(ブロッコリーサラダ)、黒(ひじきの煮物)

⑫身長ですが遺伝的な要因が主だと思いますが睡眠や食事で伸ばすことは可能なのでしょうか?

遺伝の影響も大きいですが、遺伝だけではありません。様々な要因が影響していますが、主に言われているのが、A,食事 B,睡眠 C,運動の3つです。

⑫の補足説明

A)食事に関してですが、「これさえ食べれば」という食品はありません。いろんなものを食べて、様々な栄養素を取り入れることが必要です。栄養素のが組み合わさることで、吸収が高まったり、体の中で合成されたりします。それがバランスの良い食事を取る理由です。骨の成長に必要な栄養素も様々です。「骨を伸ばす」ために、タンパク質やビタミンC、亜鉛が使われたり、「骨を強く丈夫にする」ためにカルシウムやマグネシウム、ビタミン D、ビタミン K が必要と言われています。

B)睡眠に関してですが、22 時〜2 時のゴールデンタイムの間に深い眠りにつくことで、成長ホルモンが多く分泌されると言われています。なので、21 時には布団に入っておくことが必要になります・・・。普段は、トレーニングがあり難しいかもしれませんが、自粛期間だけでもチャレンジしてみるのはどうでしょうか?寝る前にはテレビやスマホなどの光を見ないようにすることも、必要です。学校やトレーニングがなく、生活習慣が乱れがちだとは思いますので、ご家族の協力のもと、早く寝る環境作りを実践してみてください。ポイントとしては、暗く静かな環境を作ることと、毎日同じ時間、同じ流れで眠るようにすることです。最初に送った資料にも、睡眠については記載していたと思うので見てみてください。
C)運動に関してですが、皆さんは普段からトレーニングしているので問題ないと思います。縦方向の動き(ジャンプ)などが、骨に刺激になり良いと言われていますが、何事もやりすぎは怪我の元です。今のトレーニングで、充分骨への刺激になっています。

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